「NURO 光 でんわ」は、NURO光のオプションサービスの一つです。NTT加入電話(アナログ電話)と比べて基本料金や通話料が安いなど、特に料金面でメリットがあります。
ただし、NURO 光 でんわには、停電時に使えないおそれがある、複数回線を契約できないなどサービス面での制約も少なくありません。NURO光でんわを契約する前に、注意点も必ず確認しておきましょう。
NURO 光 でんわの特長①:NTT加入電話より基本料金と通話料が安い
NURO光でんわはNTT加入電話(アナログ電話)と比べると基本料金と通話料が安いです。
料金区分 | NURO光でんわ | NTT加入電話 | |
---|---|---|---|
月額基本料金 |
北海道・関東:500円(税抜) 東海・関西・九州:300円(税抜) |
1,600~1,700円(税抜) | |
通話料 | 区域内通話 | 7.99円(税抜)/3分 | 8.5円(税抜)/3分 |
隣接区域内通話 | 40円(税抜)/3分 | ||
区域外通話 | 72~160円(税抜)/3分 | ||
IP電話へ | 10.5~10.8円(税抜)/3分 | ||
携帯電話へ |
8~23時:20円(税抜)/1分 23~8時:25円(税抜)/1分 |
16~20円(税抜)/1分 |
NURO光でんわはNTT加入電話と比べて基本料金が半額以下です。また、通話先との距離が遠くなるほど通話料が高くなるNTT加入電話に対して、NURO光でんわはどこでも一律料金で電話できます。ですから、NTT加入電話を使っていて、特に遠くの相手と電話する機会が多い方は、NURO光でんわに切り替えることで毎月の電話料金を削減できる可能性が高いです。
オプションサービスはパックで契約するとお得
NURO光でんわの各種オプションサービスは、パックで契約すると複数サービスを単品で契約するより利用料金が安くなります。各オプションパックに含まれるサービスとパック料金は次の通りです。
ベーシック | パック1 | パック2 | パック3 | パック4 | |
---|---|---|---|---|---|
番号表示 | 〇 | 〇 | × | 〇 | × |
番号通知リクエスト | 〇 | 〇 | × | 〇 | × |
キャッチ電話 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
着信お断り | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
着信転送 | × | 〇 | 〇 | × | × |
月額料金(税抜) | 600円 | 900円 | 630円 | 800円 | 530円 |
たとえばパック3だと、迷惑電話対策に有効な「番号表示」「番号通知リクエスト」「着信お断り」の3つのサービスとキャッチ電話を800円(税抜)で利用できます。4つのサービスを単品で契約した場合は合計1,500円(税抜)かかるので、オプションパックを利用したほうが毎月700円、年間で8,400円お得です。
また、オプションパックで契約するとオプションの工事費も無料になるので、オプションを複数使う方はパックで契約したほうが費用をおさえられます。
オプションパックの料金はNTT加入電話と比較しても安い
NTT加入電話と比較しても、NURO光でんわのオプションパックの利用料金は安いです。
たとえば、NTT加入電話の「マジックパック」は話中時転送サービス、ボイスワープ、ナンバー・ディスプレイの3つのサービスを月額1,100円で利用できます。一方、NURO光でんわの場合、同等のサービスが含まれるパック1の月額料金は900円なので、毎月200円、年間2400円安くなります。
NTT加入電話でオプションサービスを複数使っている場合、NURO光でんわでは同等のサービスを継続して使いながら利用料金を節約できるので、NURO光でんわに切り替えるのがおすすめです。
NURO 光 でんわの特長②:ソフトバンクとの組み合わせでお得になる
NURO光はソフトバンクと提携しており、ソフトバンク関連の各種割引が受けられます。
「ホワイトコール24」でソフトバンクのスマホとの通話が無料
ソフトバンクユーザーで以下のプランを利用している人は、ソフトバンクのスマホ・ケータイとNURO光でんわとの通話が無料になる「ホワイトコール24」を利用できます。
- 基本プラン(音声)
- 通話基本プラン
- 通話定額基本料
- 通話定額基本料(ケータイ)
- 通話定額ライト基本料
- 通話定額ライト基本料(ケータイ)
- ホワイトプラン
- 標準プラン
ホワイトコール24を使うと、たとえば、自分のソフトバンクスマホから自宅のNURO 光 でんわへの通話でも通話料金がかからないので、外出先から長電話しても通話料金の心配は要りません。
ホワイトコール24の適用には申し込みが必要
ホワイトコール24には契約料や月額料金はかかりませんが、NURO光の契約とは別に申し込みが必要です。「ホワイトコール24」を申し込む場合は、NURO光でんわを申し込んだあと、So-netのマイページから申込書を取り寄せ、必要事項を記入して返送しましょう。申し込みから約10日程度で登録は完了します。登録の進捗状況を確認したいときは、So-net会員サポート「ホワイトコール24 を申し込み後の進捗状況を知りたい(NURO 光 でんわ利用の方)」をご覧ください。
ソフトバンク系の電話との間で通話が無料
NURO 光 でんわは、以下のソフトバンク系の電話との通話が無料です。
- NURO光でんわ
- ケーブルライン
- BBフォン(光・Mふくむ)
- ひかりdeトークS
- ホワイト光電話
申し込みなどは不要で、NURO光でんわから対象の電話に発信した場合に自動的に無料になります。ですから、対象の電話を利用している相手との電話が多い方は、NURO光でんわを利用すると通話料を節約できます。
「おうち割 光セット」でスマホ料金が割引になる
「おうち割 光セット」は、ソフトバンクのスマホやケータイとNURO光のインターネット回線+NURO 光 でんわをセットにすることで、スマホ・ケータイの利用料金が割引になるサービスです。スマホ・ケータイ1回線につき毎月最大1,000円割引になり、家族のスマホ・ケータイを含めて10台まで割引対象になります。そのため、ソフトバンクユーザーはNURO 光 でんわを契約すれば通信料金の負担を軽減できます。
「おうち割 光セット」についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
https://hikari.netde-pc.jp/11832.html
NURO 光 でんわの注意点
NURO 光 でんわには、費用やサービス内容に関する次のような注意点があります。
- 契約時・解約時にそれぞれ初期費用と解約費用がかかる
- 停電時に使えないおそれがある
- ホームセキュリティなど一部の電話サービスが使えない
- 一部の番号に発信できない
- NURO光1契約につき1回線しか使えない
NURO 光 でんわの契約で想定外の費用がかかったり、必要なサービスが使えなくなったりしないよう、必ず契約前に注意点を確認しておきましょう。
契約時・解約時にそれぞれ初期費用と解約費用がかかる
NURO 光 でんわは、契約時と解約時に月額料金とは別に次の費用がかかります。
費用名 | 金額 | |
---|---|---|
契約 | NURO光でんわ 回線工事費 | 3,000円(税抜) |
解約 | NURO光でんわ 解約工事費 | 1,000円(税抜) |
番号ポータビリティ工事費 | 1,500円(税抜) | |
機器損害金(テレフォニーアダプター) | 12,000円(税抜) |
契約時の回線工事費と解約時の解約工事費は、NURO光でんわを契約・解約すると必ず発生します。番号ポータビリティ工事費は、契約時に番号ポータビリティを利用して電話番号を引き継いだ場合のみ請求されます。機器損害金は、NURO光からレンタルされるテレフォニーアダプターを紛失・破損した場合、もしくは指定期日までに返却しなかった場合に発生する費用なので、期日までにレンタル機器を返却すれば請求はありません。
NURO光でんわの契約・解約に関する費用は割引が用意されていないので、全額自己負担になることを頭に置いておきましょう。
停電時に使えないおそれがある
NURO光でんわに限らず光電話全般に共通するデメリットとして「停電時に使えないおそれがある」点が挙げられます。
常時電話局から48Vの電圧がかけられているアナログ電話と違い、光電話は自宅のコンセントから電源を得ているので、停電すると使えなくなってしまいます。停電時に連絡をとれるよう、スマホを充電しておくなど対策をとっておきましょう。
停電が復旧してもNURO光でんわがつながらない場合は、以下の手順で機器の再起動をしてみてください。
- 電話機、パソコンの電源を切る
- テレフォニーアダプターの電源を切る
- ONUの電源を切る
- 5分ほど待つ
- ONUの電源を入れる
- テレフォニーアダプターの電源を入れる
- 電話機、パソコンの電源を入れる
機器の再起動をしてもNURO光でんわが使えない場合は、NUROサポートデスクに問い合わせましょう。
一部の番号・サービスが利用できない
NURO光でんわには、発信できない番号があります。発信できないのは、114(話し中調べ)、145(キャッチホン2)、0170(伝言ダイヤル)など一部の特別な番号です。家庭間での電話や緊急通報などは問題なく利用できますが、場合によっては今まで利用していた番号が利用できなくなる可能性があります。念のため契約前に、So-net会員サポート「NURO 光 でんわでかけることができる電話番号 / 電話サービスを知りたい」で利用できない番号を確認しておきましょう。
また、電話回線を利用するサービスを使っている場合、NURO光でんわにするとサービスが使えなくなる可能性があります。該当するサービスとしては、ホームセキュリティサービスやガス・水道検針、遠隔遮断システムなどが挙げられます。各サービスの担当会社に、NURO光でんわでもサービスが使えるかどうかをあらかじめ問い合わせておきましょう。
NURO光1契約につき1回線しか使えない
NURO光でんわは、NURO光1契約につき1回線と決まっています。電話番号を2つ持っていたとしても、NURO光でんわにはどちらか1つの番号しか引き継げません。
電話番号を複数利用したい場合は、ネット回線1契約につき光回線を複数回線契約できるフレッツ光のひかり電話やauひかり電話、またはNTT加入電話(アナログ電話)を利用しましょう。
NURO光でんわ導入の流れ
NURO光でんわを導入するには、テレフォニーアダプターの設置と番号工事が必要です。NURO光の新規契約と同時にNURO光でんわの契約を申し込む場合と、NURO光を利用中にNURO光でんわを追加で申し込む場合で流れが少し異なります。
- NURO光とNURO光でんわの申し込み
- 番号ポータビリティ工事予定日のメールを受領
- NURO光の回線工事立ち会い(テレフォニーアダプターが設置される)
- NURO光でんわの工事実施
- NURO光でんわのご利用開始メールを受領
- NURO光でんわの申し込み
- テレフォニーアダプターの受け取り・設置
- NURO光でんわの工事実施
- NURO光でんわのご利用開始メールを受領
いずれの場合も、NURO光でんわのご利用開始メールが届いたら、「111(線路試験受付)」に電話して正常に通話できるかを確認しましょう。工事予定日当日に通話ができなかった場合は、翌日以降に再度試してみてください。
なお、NURO光でんわの工事には立会いは不要ですが、工事当日は工事が完了するまで電話は利用できません。必要な場合はスマホやケータイで連絡が取れるよう準備しておきましょう。
申し込みから開通までは数か月かかる場合もある
NURO光とNURO光でんわを同時に申し込む場合、NURO光の工事が終わらなければNURO光でんわの工事ができません。NURO光は申し込みから開通まで時間がかかる傾向があり、場合によっては3か月~4か月かかることもあります。
また、テレフォニーアダプターの設置からNURO光でんわの工事までは、新規に電話番号を発行する場合は約2営業日、番号ポータビリティする場合は約2~3週間かかります。この期間は、NURO光との同時申し込みの場合も、NURO光でんわ単品の追加申し込みの場合も同じです。テレフォニーアダプターを設置したらすぐにNURO光でんわが使えるわけではないので、注意しましょう。
番号ポータビリティする場合は前の電話の解約手続きに注意
番号ポータビリティとは、利用していた電話番号をそのまま他の電話で使えるように引き継ぐことです。NURO光でんわに引き継げる番号は、もともとNTT加入電話の番号だったものに限られます。他社光電話の番号として発行されたものや、NTT加入電話の中でもライトプランの番号は番号ポータビリティできません。
NTT加入電話からの切り替えの場合、NURO光でんわへの番号ポータビリティによってNTT加入電話は自動的に休止されるため、契約者側での手続きは不要です。一方、他社光電話からの切り替えの場合は、NURO光でんわの開通後に前の回線を解約しましょう。解約手続きをしなければ前の回線の利用料金がかかり続けるので、忘れずに解約してください。
なお、NURO光でんわの開通前に解約や休止の手続きをしてしまうと、固定電話が使えない時期ができるだけでなく、電話番号の引き継ぎもできなくなります。必ずNURO光でんわの開通を確認してから前の回線を解約しましょう。
番号ポータビリティにかかる費用
番号ポータビリティする場合は、NTTから所定の料金が請求されます。
手続き | 概要 | 料金 |
---|---|---|
復活 | 他の光電話から番号を一時的に戻す手続き | 2,000~10,000円(税抜) |
休止 | NURO光でんわへ番号を移行する手続き | 2,000円(税抜) |
番号ポータビリティに際して契約者がNTTと直接やり取りすることはありませんが、NURO光からの請求とは別にNTTからも請求がくることは覚えておきましょう。