auひかりで利用するホームゲートウェイは、契約タイプによっては新しい機種に交換が可能です。通信速度を改善したい場合や通信料金を削減したい場合は、ホームゲートウェイの交換によって解決できる可能性があります。
しかし、通信速度を下げている要因がホームゲートウェイ以外にある場合、ホームゲートウェイを交換しても速度が上がらないおそれがあります。また、インターネットを利用する機器の対応規格や自宅の回線速度が不足していると、新しいホームゲートウェイの性能が発揮できません。ですから交換を申し込む前に、こうした点を確認しておくことも大切です。
本記事では、auひかりのホームゲートウェイを新しくするメリットと、交換の申し込み方法を紹介します。あわせて、交換前に確認しておきたいポイントについても解説します。
auひかりの利用にはKDDIから貸し出されるホームゲートウェイが必須
auひかりでインターネットや光電話を利用するには、KDDIから貸し出されるホームゲートウェイが必要です。ホームゲートウェイには、ルーターとしての機能の他に、無線LAN親機機能、光電話接続機能などの機能が備わっています。
また、auひかりの場合は光回線との接続設定がホームゲートウェイに組み込まれているので、他の機器に変えると接続ができなくなります。そのため、通信速度が遅いから、あるいは利用料金が高いからといって、市販のものに変えたりしないようにしましょう。
なお、ホームゲートウェイのレンタル料は月額料金に含まれており、貸し出されたホームゲートウェイの使用をやめたとしても料金は変わりません。
古いホームゲートウェイは新しい機種に交換しましょう
使っているホームゲートウェイが古い場合は、新しい機種に交換しましょう。というのも、新しい機種を使うと通信速度が速くなる可能性があるからです。また、新しい機種には「auスマートバリューに加入していれば無線LAN機能が無料で使える」というサービスもあります。
つまり、ホームゲートウェイを新しいものに変えることで、通信速度の改善や通信料金の削減が期待できます。
ホームゲートウェイはauひかりの接続に欠かせないものですが、新しい機種が出ても交換の案内が来るわけではありません。ですから、特にauひかりを長く利用している方は、知らず知らずのうちに古い機種を使い続けている可能性があります。機種名はホームゲートウェイ側面のラベル(画像参照)に記載されているので、一度確認してみてください。
正式な機種名の確認方法
新機種を使うと通信速度が速くなる可能性がある
auひかりのホームゲートウェイは機種によって対応している通信規格が異なり、新しい機種ほど高速で通信できる規格が使えます。各機種の仕様は下の表の通りです。太字は公式でおすすめされている新しい機種です。
機種名 | データ転送速度(LANインタフェース接続規格) | 無線LAN規格 |
---|---|---|
BL1000HW | 最大10Gbps (10GBASE-T/5GBASE-T/2.5GBASE-T/1000BASE-T/100BASE-TX) |
IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax(Draft) |
BL900HW BL902HW |
最大1Gbps (1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T) |
IEEE802.11a/b/g/n |
BL190HW | 最大1Gbps (1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T) |
IEEE802.11b/g |
BL170HV BL172HV BL150HV |
最大100Mbps (100BASE-TX/10BASE-T) |
無線LANが内蔵されていない |
それぞれの無線LAN規格の通信速度は、速い順にIEEE802.11ax(Draft)>ac>n>a>g>bとなっています。つまり、auひかりのホームゲートウェイは新しい機種ほどより速い規格を使った通信が可能です。古いホームゲートウェイを使っていて通信速度が遅いと感じる場合は、新しい機種に交換すれば改善されるかもしれません。
なお、無線LANを使う場合は、ホームゲートウェイに内蔵されている無線機能を使わずに、自分で購入したルーターを利用することも可能です。ただし、auひかりの利用にはホームゲートウェイが必須なので、「光回線→ONU→ホームゲートウェイ→ルーター」という順番でつなげる必要があります。
そのため、性能のいいルーターを用意しても、ホームゲートウェイのデータ転送速度がネックになって通信速度が上がらないおそれがあります。ですから、ルーターを買う前にまずは新しいホームゲートウェイを試してみた方が良いでしょう。
新しい機種を使うと無線LAN機能が無料で使える
ホームゲートウェイの機種を新しくすることで、内蔵されている無線LAN機能が無料で利用できるようになります。
無線LAN機能が永年無料になる条件は、「ホームゲートウェイの機種がBL1000HW、BL900HW、BL902HWのいずれかであること」そして「auスマートバリューに加入していること」の2点です。
条件を満たさない場合は無線LAN 利用料として月額500円がかかり続けるので、無線LANのために1年間で6,000円支払うことになります。また、市販の無線LANルーターを購入する場合は、機種によりますがだいたい10,000~30,000円程度かかります。
一方、auスマートバリューに加入して対象のホームゲートウェイ内蔵無線LANを利用すれば、無線LANのための追加費用は一切かからないため、経済的です。
ホームゲートウェイの交換申し込み方法
ホームゲートウェイの交換はMy auから申し込みが可能です。au IDを使ってログイン後、「契約内容確認・変更」から手続きを行ってください。なお、利用者都合での交換になるため変更手数料3,000円がかかります。また、新しい機器が届いたら今まで使っていた機器は返却する必要があるので、捨てたりせずに必ず取っておきましょう。
ちなみに、2021年3月時点で各契約タイプで利用できるホームゲートウェイは下の表の通りです。特に太字の機種が利用できる契約タイプで他の機種を使っている場合は、交換を検討しましょう。
契約タイプ | 利用できるホームゲートウェイの機種 |
---|---|
ホームタイプ | BL1000HW、BL900HW、BL190HW、BL170HV (ホーム5ギガ・10ギガはBL1000HWのみ) |
マンションギガ マンションミニギガ |
BL900HW、BL190HW、BL170HV |
マンション タイプG | BL1000HW、BL902HW、BL172HV、BL170HV |
マンション タイプV マンション 都市機構DX |
BL902HW、BL172HV、BL170HV、BL150HV |
マンション タイプE マンション タイプF |
BL170HV |
なお、使っている機種によってはMy auで交換が申し込めない場合があります。そのときは、問い合わせ窓口に連絡してください。au one net以外のプロバイダは各プロバイダのサポート窓口、au one netはKDDIお客さまセンター(0077-7084)で受け付けています。
各プロバイダのサポート窓口についてはこちらの記事で確認できます。
ホームゲートウェイを交換する前に確認すること
ホームゲートウェイを新しい機種に交換する前に、以下の3点をチェックしておきましょう。いずれかに問題があると、ホームゲートウェイを交換しても通信速度の改善などの効果が得られない可能性があるからです。
【ホームゲートウェイを交換する前に確認すること】
- 光回線そのものやホームゲートウェイ以外の機器などに問題はないか?
- 接続する機器は新しい通信規格に対応しているか?
- 回線の速さは足りているか?
それぞれの確認観点について、詳しく説明します。
光回線そのものやホームゲートウェイ以外の機器などに問題はないか?
光回線やLANケーブル、ONU・パソコンなどホームゲートウェイ以外の機器に問題がある場合、ホームゲートウェイを交換しても通信状態が改善しない可能性が高いです。ですから、通信状態を悪化させている原因が他にないかを必ずチェックしておきましょう。
考えられるものとしては、光回線自体の障害、室内の障害物による電波遮断、接続機器数の多さなどがあります。詳しくはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。
接続する機器は新しい通信規格に対応しているか?
パソコンやスマホなど、インターネットに接続する機器がホームゲートウェイと同じ通信規格に対応しているかを確認しておきましょう。
新しい通信規格で通信するには、接続元と接続先が両方ともその規格に対応している必要があります。ホームゲートウェイが新しい規格を使えても、パソコンやスマホなどが対応していなければ意味がありません。
各機器が対応している通信規格を調べたい場合、たとえばスマホであればau公式サイトの製品仕様ページで確認できます。au公式サイト「Xperia 1 II SOG01」
回線の速さは足りているか?
どんなに速い通信規格に対応しているホームゲートウェイを使っても、引かれている回線の通信速度を超える速さでの通信はできません。たとえば、最大通信速度100Mbpsの回線が引かれている家であれば、BL902HW(最大通信速度1Gbps)を導入したとしても実際に利用できる通信速度は100Mbps以下になります。
もちろん、通信規格以外の観点でも新しい機種は古い機種より性能がいいと考えられるため、そうした基本性能の向上によって通信速度が上がる可能性はあります。ですので、ホームゲートウェイの性能に対して回線の速さが足りなくても、新しい機種を導入することは無駄ではありません。ですが、「回線の最大通信速度以上の速さは期待できない」ということは覚えておきましょう。
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