インターネット回線の通信速度は利用するDNSサーバーによっても左右されます。DNSサーバーはアクセスしたいサイトのIPアドレスを調べ、その情報を送ってくれる全自動電話帳のような存在です。
DNSサーバーは多数存在し、利用するDNSサーバーは任意で選ぶことが可能です。
DNSサーバーには良し悪しがあり、登録している情報量が多いDNSサーバーならばスムーズに情報伝達してくれるため、インターネットアクセスもスムーズになり、結果として通信速度の向上につながります。
この記事では、DNSサーバーとは何かについての解説のほか、ソフトバンク光ユーザーが任意のDNSサーバーを設定する方法を紹介します。
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DNSサーバーとは?
DNSは「ドメイン ネーム システム (domain name system)」の略です。DNSの主な役割はドメイン名からホストのIPアドレスを調べること。IPアドレスが192.168.253.65のような私たちには分かりにくい数字の羅列になっているのに対し、ドメイン名は、私たちが比較的わかりやすいアルファベットが多く使われています。
DNSがIPアドレスを調べて、各ホームページにアクセスできる
例えばブラウザからYahoo! JAPANのホームページを開くとき、とりあえずパソコンはYahoo! JAPANのIPアドレスを調べるためにインターネット回線を利用してDNSサーバーに、Yahoo!JAPANのIPアドレスを問い合わせます。DNSはサーバーに登録されたYahoo!JAPANのIPアドレスを調べ、情報を折り返します。このやりとりの結果、パソコンはYahoo!JAPANのページを画面に表示できます。
DNSサーバーは一つではなく、複数存在し、より多くの情報を登録しているDNSは上位DNSサーバーとして位置して、DNSサーバー同士で連動しています。
DNSへの問い合わせを繰り返す場合に、アクセスに時間がかかる
例えばあるサイトにアクセスしようとして、DNSにIPアドレスを問い合わせても、そのDNSには登録されていないIPアドレスの場合、さらに多くの情報を登録している上位DNSに問い合わせます。上位DNSも含めた全てのDNSは連動しているため、インターネットはURLさえわかればあらゆるサイトにアクセスが可能です。
アクセスしようとするサイトが問い合わせたDNSに登録されていない場合には、上位DNSに問い合わせを繰り返さないといけないため、アクセスに時間がかかってしまいます。これは回線の混雑とは別の原因で起こる通信遅延といえます。
DNSの切り替えで通信遅延が改善する場合がある
ブラウザで検索をする際、通常利用するDNSサーバーは決まっています。多くの場合は契約しているプロバイダが運営しているDNSサーバーを利用するようにルーターに初期設定がされています。設定を変更すれば利用するDNSサーバーも変更も可能です。
上記で解説したようにDNSサーバーによって登録されているIPアドレスの規模が違うため、DNSサーバーにも良し悪しがあります。悪いDNSサーバーは登録IPアドレスが少なく、IPアドレスの問い合わせがたらい回しにされる可能性が高いため、通信遅延の原因となります。
以上のことから、優良なDNSサーバーを優先するように設定しておけばDNSが原因で起こる通信遅延を改善できます。
DNSサーバーを任意に選択する設定方法(Windows)
普段利用するDNSサーバーは設定で指定しておくことができます。これはブラウザ設定で検索は基本的にGoogleで、と設定しておくような感じです。DNSサーバーは数字の羅列で表示されます。例えば以下の2種類のDNSサーバーも数字の羅列で表示されます。
- NTTコミュニケーションズアメリカ
129.250.35.250,129.250.35.251 - Google Public
8.8.4.4,8.8.8.8
WindowsでDNSサーバーを設定する手順
手順はWindows10を例に解説しますが、基本的にWindowsなら共通の手順です。
- コントロールパネルの「ネットワークとインターネット」を開く
- ネットワーク共有センターを選択する
- 接続先名を選ぶ(接続先名は利用する回線の状況によって異なる。例えばWi-Fiを利用している場合は【Wi-Fi(×××-○○〇)】などの表示)
- ダイヤルログが開くため、プロバティを選ぶ
- たくさんの項目の中から「インターネットプロトコル」を選び、プロバティを選ぶ
DNSサーバーの設定
上記の手順で進めるとインターネットプロトコルのプロバティが開き、DNSサーバーの設定ができます。
DNSサーバーの設定は自動取得か、利用するDNSのアドレスを入力し、指定することができます。
多くの場合は初期設定で自動選択になっています。
DNSサーバー指定は最優先するDNSと代替DSNの2種類、つまり第二候補まで入力できます。
以上の手順で自分の好きなDNSサーバーを利用するように設定できます。
ソフトバンク光のDNSサーバー
ソフトバンク光を契約した場合、レンタルルーターを利用すると、契約内容によって以下の2種類のルーターのうちいずれかが提供されます。
- ソフトバンク提供の「光BBユニット」
- NTT提供の「ホームゲートウェイ」
以下、それぞれの場合について、ソフトバンク光ユーザーがソフトバンク光のDNSサーバーを利用する方法を説明します。
光BBユニットと他のルーターなら自動取得でOK
光BBユニット、もしくは自分で用意した無線LANルーターの場合はDNSサーバーの設定も自動取得にしておけば自動的にソフトバンク光のDNSサーバーが利用されるようになります。
NTT提供のホームゲートウェイの場合は手動設定が必要
ソフトバンク光は光コラボレーションの光回線のため、フレッツ光から転用による契約も可能です。フレッツ光から転用など、特定の契約内容でソフトバンク光を契約するとレンタルルーターがNTT提供の「ホームゲートウェイ」になるケースもあります。
ルーターがホームゲートウェイの場合、ソフトバンクのDNSサーバーを利用するには手動による設定が必要です。
ホームゲートウェイのDNS設定はソフトバンクのHPに掲載されています。
任意でDNSサーバーを入力するときの注意点
例えば以下の3つのDNSアドレスは全てソフトバンクのDNSサーバーのアドレスです。
- 218.176.253.65
- 218.176.253.97
- 43.224.255.x
ソフトバンクのDNSは複数あり、一定期間が経つと閉鎖される場合もあります。閉鎖されたDNSサーバーもあれば、新しく立ち上げられるDNSサーバーもあるため、同じプロバイダのDSNサーバーも時間の経過と共にDNSサーバーのアドレスは新しく置き換えられます。
手動設定で特定のDNSアドレスを利用していると、閉鎖されたときにアドレスも無効になり、インターネット接続ができなくなります。この点を覚えておかないと突然にインターネット接続ができなくなる可能性もあり、注意が必要です。
上記のようなケースもあり得るため、ソフトバンク光や、多くの光回線の公式サイトにはDNSサーバーを自動取得にしておくことを推奨しています。
まとめ
DNSサーバーとはインターネットでアクセスしたいサイトのIPアドレスなど調べ、情報を送ってくれるサーバーです。DNSサーバーは無数に存在し、良し悪しがあります。基本的に情報登録量が多いDNSサーバーの方が優良であり、情報登録量が少ないDNSサーバーは他のDNSサーバーと連動することになるため、情報伝達が遅れ、通信遅延につながります。
普段から利用するDNSサーバーは設定で任意に設定しておくことも、自動設定にしておくこともできます。優良なDNSサーバーを見つけた場合は任意で設定しておくことで通信遅延の緩和につながりますが、トラブルによってインターネット接続できなくなるケースもあり得ます。設定で自動取得にしておけば常に自動でDNSサーバーを探してくれるため、DNSが原因でインターネットが繋がらなくなるトラブルは起きません。
DNSサーバーの選択は任意と自動取得を上手く使い分けることが大切です。
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